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👇みんなの日本語中級5課の文法解説です。
あ~/そ~(文脈指示「会話」)
[導入]
(あ~)
教師:日本人で好きな人がいますか。
学生:○○が好きです。
教師:あの人はおもしろい人ですね。(教師は○○を知っている)
教師:日本で旅行しましたか。どこへ行きましたか。
学生:○○へ行きました。
教師:あそこは景色がきれいですね。(教師は○○を知っている)
教師:日本のアニメの中で何が好きですか。
学生:○○が好きです。
教師:あれ、おもしろいですね。(教師は○○を知っている)
(そ~)
教師:~さんの国で旅行したいです。どこがいいですか。
学生:○○がいいです。
教師:そこはどんなところですか。(教師は○○を知らない)
教師:何のゲームをしますか。
学生:○○をします。モンスターを集めるゲームです。
教師:それはおもしろそうなゲームですね。(教師は○○を知らない)
教師:好きな歌手がいますか。
学生:○○が好きです。
教師:その人はどんなジャンルの歌を歌いますか。
あの人はおもしろい人ですね。
あそこは景色がきれいですね。
あれ、おもしろいですね。
そこはどんなところですか。
それはおもしろそうなゲームですね。
その人はどんなジャンルの歌を歌いますか。
[説明]
「あ~」「そ~」などの指示詞は、会話や文章の中に出てくるものを指す用法がある。
- 「あ(あれ、あの、あそこ・・・)」 → 話し手も聞き手も知っていること
- 「そ(それ、その、そこ・・・)」 → 話し手は知っているが、聞き手は知らないこと or 聞き手は知っているが話し手は知らないこと
[例文]
例1)
A:日本のアニメで何が一番好きですか。
B:「ワンピース」が好きです。
A:あのアニメはおもしろいですね。
例2)
A:山田さんを知っていますか。
B:はい、知っていますよ。
A:あの人、会社を辞めるそうですよ。
例3)
A:いつもどんなゲームをしますか。
B:〇〇をします。
A:それはNintendo Switchですか。
例4)
A:今度、〇〇のコンサートに行くんです。
B:その人はどんな歌を歌うんですか。
そ~(文脈指示「文章」)
[導入]
教師:みなさんは海外旅行をしたことがありますか。
学生:はい、あります。/いいえ、ありません。
教師:私は8月に韓国に行きます。そのときにおいしい料理をたくさん食べるつもりです。
教師:お花見をしたことがありますか。
学生:はい、あります。/いいえ、ありません。
教師:私はうちの近くの公園へ行きます。そこでお花見をします。
教師:みなさんはAIを使っていますか。
学生:はい。
教師:最近、AIを使って宿題をする学生がいます。それについてどう思いますか。
私は8月に韓国に行きます。そのときにおいしい料理をたくさん食べるつもりです。
私はうちの近くの公園へ行きます。そこでお花見をします。
最近、AIを使って宿題をする学生がいます。それについてどう思いますか。
[説明]
文章では前の文に出たものを指すのに「そ(それ、その、そこ・・・)」を使う。
[例文]
- 来年の3月に大阪へ行きます。そのときに、お好み焼きをたくさん食べるつもりです。
- うちの近くに公園があります。毎年そこでお花見をします。
- 中学生は1日平均2時間以上スマホを見ているそうですが、それについてどう思いますか。
・・・んじゃない?
[導入]
教師:○○さんがいませんね。どうしてだと思いますか。
学生:風邪だと思います。
教師:私たちは友達です。この場合はこう言います。
風邪なんじゃない?
今日は来ないんじゃない?
まだ家にいるんじゃない?
○○さんがいないね。
・・・風邪なんじゃない?
・・・今日は来ないんじゃない?
・・・まだ家にいるんじゃない?
[意味]
話し手の考えを述べるときや、提案、アドバイスをするときに使う。
[接続]
V普通形・いA普通形 + んじゃない?
なA・N な + んじゃない?
[補足説明]
カジュアルな表現として使われる。
[例文]
- A:まだ山田さんが来ないね。 B:寝坊したんじゃない?
- 佐藤さん、ちょっと休んだほうがいいんじゃない?顔色が悪いよ。
- 子どもにはこの料理は辛すぎるんじゃない?
- この映画、おもしろくないんじゃない?人気がないよ。
- 今日は雨が降らないんじゃないですか。
- 彼女は疲れているんじゃないですか。
- 彼は野菜を残しているから、嫌いなんじゃないですか。
~たところに/で
[導入]
(街の地図を用意して)
銀行へ行きたいです。道を案内しましょう。
左へ曲がって、50メートル行くと銀行があります。
この言い方も大丈夫です。
左へ曲がって、50メートル行ったところに銀行があります。
山田さんはどこにいるかわかりますか。
山田さんは橋を渡ったところにいます。
(デパートの前に人が立っているイラストを見せて)
A:先生はどこにいますか。
B:デパートの入口を出たところで待っています。
左へ曲がって、50メートル行ったところに銀行があります。
山田さんは橋を渡ったところにいます。
デパートの入口を出たところで待っています。
[意味]
「行く、渡る、曲がる、出る」などの移動を表す動詞を用いて、その移動後の地点を表す。
[接続]
Vた形 + ところ
[補足説明]
・移動動詞が使われる。
例)行く、渡る、曲がる、出る、入る、上る、下りる、など
・後件に「あります・います」などの存在を表す動詞がある場合は「~たところに」を使う。
[例文]
- 左へ曲がって、50メートル行ったところに銀行があります。
- 公園は右へ曲がって、橋を渡ったところにあります。
- 警備員は階段を下りたところにいます。
- 先生は駅を出たたところで待っています。
- 階段を上ったところで歌を歌っています。
- その道を曲がったところで車を止めてもらえますか。
(1)~(よ)うとする
[導入]
(布団を敷いているところのイラストを見せて)
山田さんはこれから寝ます。すぐ寝ます。寝る前です。
山田さんは寝ようとしています。
そのときに友達からメールが来ました。
寝ようとしたときに、メールが来ました。
(これから出かけるところのイラストを見せて)
学校へ行きます。行こうとしています。地震が起きました。
学校へ行こうとしたら、地震が起きました。
山田さんは寝ようとしています。
寝ようとしたときに、メールが来ました。
学校へ行こうとしたら、地震が起きました。
[意味]
「V(よ)うとする」は何かをする直前であることを表す。「Vする」は実現はしていないこと。
[接続]
意向形 + とする
[補足説明]
この文法では「~たら」や「~とき」などの表現と一緒に使われることが多い。
[例文]
- 寝ようとしたときに、友達からメールが来ました。
- 図書館で勉強しようとしたとき、ノートを忘れたことに気がついた。
- 学校へ行こうとしたら、地震が起きました。
- アイスクリームを食べようとしたら、落としちゃった。
- スマホゲームを始めようとしたら、バッテリーが切れてしまった。
- 母に見つからないようにお菓子を食べようとしたら、見つかって怒られた。
(2)~(よ)うとする/しない
[導入]
父はたばこを辞めたいです。今頑張っています。
父は健康のために、たばこをやめようとしています。
明日会議です。でも時間を忘れました。
今、頑張って思い出します。でも思い出せません。
会議の時間を思い出そうとしても、思い出せません。
私の父はたばこが大好きです。毎日たばこをたくさん吸います。
たばこは健康に悪いですから、私はたばこをやめてほしいです。でも父はやめません。
父はたばこをやめようとしません。
太郎君はゲームが大好きです。勉強しないで、ずっとゲームをします。
お母さんが言います。勉強しなさい。でも勉強しません。
勉強しなさいと言っても、太郎君は勉強しようとしません。
父は健康のために、たばこをやめようとしています。
会議の時間を思い出そうとしても、思い出せません。
父はたばこをやめようとしません。
勉強しなさいと言っても、太郎君は勉強しようとしません。
[意味]
- 「V(よ)うとする」で「Vする」ために、努力していることを表す。
- 「V(よ)うとしない」で「したほうがいいことをしない」ということを表す。
[接続]
意向形 + とする/としない
[補足説明]
「V(よ)うとしない」は通常、自分以外の人のことを述べるときに使う。
[例文]
- 健康のために、たばこをやめようとしています。
- 友達の誕生日を思い出そうとしても、思い出せません。
- 彼女のことを忘れようとしても、なかなか忘れられない。
- 父は病気なのに、たばこをやめようとしません。
- 勉強しなさいと言っても、太郎は勉強しようとしない。
- うちの息子は親の言うことを聞こうとしないので、困っています。
・・・のだろうか
[導入]
日本の会社にはどんなイメージがありますか。
日本人はよく働きます。会社のためによく働きます。
でもこれが正しいかどうかよくわかりません。
自分のためじゃなくて会社のために働くのはいいのだろうか。
次の日本の首相は誰になるか、わかりません。
次の首相は誰になるのだろうか。
自分のためじゃなくて会社のために働くのはいいのだろうか。
次の首相は誰になるのだろうか。
[意味]
- 「Aのだろうか」でAが正しいかどうか、自分に問いかけるときに使う。
- 「疑問詞+~だろうか」で疑問に思うことを自分に問いかけるときに使う。
[接続]
V普通形・いA普通形 + のだろうか
なA・N な + のだろうか
[補足説明]
- 相手に対して質問する場合は「~のでしょうか」を使う。
- 「Aのだろうか」の形では、「Aは正しくない、Aとは思わない」ということを言いたい場合にも使う。
例)全然会話が上手にならない。この勉強の方法で会話が上手になるのだろうか。
[例文]
- お金持ちになるために、どうすればいいのだろうか。
- 子どもたちの将来はどうなるのだろうか。
- 自分のためじゃなくて会社のために働くのはいいのだろうか。
- 彼女は最近とても元気がない。何か悩みがあるのだろうか。
- 彼の言動からすると、彼は私たちを信頼していないのだろうか。
- 部長の急な退職の理由が気になる。何か問題があったのでしょうか。
- どうすれば英語が話せるようになるのでしょうか。
- 自分のためじゃなくて会社のために働くのはいいのだろうか。
~との/での/からの/までの/への~
[導入]
友達と旅行しました。 楽しかったです。 → 友達との旅行は楽しかったです。
うちで仕事をしています。 大変です。 → うちでの仕事は大変です。
中国から荷物を送ってもらいました。 届きません。 → 中国からの荷物が届きません。
東京駅まで行きます。 道がわかりません。 → 東京駅までの道がわかりません。
家族にお土産をあげます。 何がいいですか。 → 家族へのお土産は何がいいですか。 ×にの
[説明]
「と、で、から、まで、へ」などの格助詞がついた言葉が名詞を修飾するとき、格助詞の後ろに「の」をつける。
例)家族との旅行はいかがでしたか。
「家族と」・・格助詞がついた言葉 「旅行」・・修飾される名詞
[補足説明]
- この表現は修飾する部分を短く簡潔にすることで、修飾される名詞を際立たせることができる。話題として取り上げる際に使われることが多い。
- 格助詞「に」は「へ」に変わり、「への」となる。
例)先生へのプレゼントは何がいいと思いますか。
[例文]
- 友達との旅行は楽しかったです。
- 初めての彼女とのデートはすごく緊張した。
- うちでの仕事は大変です。
- 飛行機での移動はお金がかかります。
- 国からの荷物がまだ届きません。
- 彼女からのプレゼントは何でもうれしいです。
- 駅までの道がわかりません。
- 東京駅までの電車は今日はもう終わりました。
- 家族へのお土産は何がいいですか。
・・・だろう/・・・だろうと思う(推量)
[導入]
これから外国人の旅行者が増えると思いますか。減ると思いますか。
これから外国人の旅行者が増えるでしょう。
これから外国人の旅行者が増えるだろう。
外国人の旅行者が増えると、どうなると思いますか。
経済がもっと良くなるでしょう。
外国人の旅行者が増えれば、経済がもっと良くなるだろうと思います。
これから外国人の旅行者が増えるだろう。 ※書き言葉
外国人の旅行者が増えれば、経済がもっと良くなるだろうと思います。 ※話し言葉
[意味]
「・・・だろう」は「・・・でしょう」と同じように推量の意味で使う。
[接続]
V普通形・いA普通形 + だろう
なA・N だ + だろう
[補足説明]
「・・・だろう」は書き言葉で使われ、「・・・だろうと思う」は話し言葉で使われる。
[例文]
- 彼はきっと喜ぶだろう。
- ワールドカップはブラジルが優勝するだろう。
- この仕事は時間がかかるだろう。
- 彼の成績が悪いのは、勉強時間が足りないからだろう。
- もっと経済が悪くなるだろうと思います。
- この曲は人気が出るだろうと思います。
- 彼女はきっと幸せになるだろうと思います。
読む・書く「地図」
[QAで内容確認]
(1段落目)
- Q地図Aはだれが作りましたか・・高校教師のマッカーサー
- Q地図Aはどんな地図です・・南北を逆にした地図
- Qどうして地図Aを作りましたか・・留学生のかいた地図にはオーストラリアがなかったから
(2段落目)
- Q普通の地図はどうやってかかれていますか・・北を上にしてかかれている
- Q昔の地図も北を上にしてかかれていますか・・南が上のものも多い
(3段落目)
- Q地図Bはどんな地図ですか・・南北を左右に置いた地図
- Q地図Bだとどこの国が文句を言いますか・・アフリカと南アメリカの国
【中級レベル以上】おすすめの文法の本
①教師と学習者のための日本語文型辞典
こちらの本は3000項目以上の文型や表現形式を豊富な例文を用いて、丁寧に解説してあります。
中級以降の日本語学習者にはもちろん、日本語教師の授業準備にも重宝されています。
②中級日本語文法と教え方のポイント
文法項目の意味や使い方だけでなく、その文法が「どのような場面で使われるか」にも重点を置いて解説されています。
また、その文法項目が「どんな語とよく組み合わされるのか」や、類似表現との違いについても詳しく説明されているので、学生の疑問に上手く答えたいという先生にとっては非常に役に立つ1冊です。