みんなの日本語中級9課 教案・教材

みんなの日本語中級1

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👇みんなの日本語中級9課の文法解説です。

お~ますです

[導入]

<板書>

※~ている

何を探していますか。 → 何をお探しですか。

※ある

明日、時間がありますか。 → 明日、時間がおありですか。

※未来・過去

社長はいつ帰りますか。 → 社長はいつお帰りですか。

社長はいつ帰りましたか。 → 社長はいつお帰りですか。

[意味]

状態動詞の場合は、現在の状態の尊敬語として使う。

往来発着を表す動詞の場合は、状況によって未来・過去の動作の尊敬語として使う。

[補足説明]

  • 往来発着を表す動詞・・・着く、帰る、戻る、届く、など
  • 以下の動詞は特別な形になる。

 行く・来る・いる → おいでです

 食べる → お召し上がりです

 着る → お召しです

 寝る → お休みです

 住んでいる → お住まいです

 知っている → ご存じです

[例文]

  • 社長は会議室でお待ちです
  • いい時計をお持ちですね。
  • 明日、時間がおありですか。
  • 社長は何時にお戻りですか。
  • お客様はすでにお帰りです
  • 田中様から荷物がお届きですよ。


~てもかまわない

[導入]

教師:みなさんの国では電車の中で何をしてはいけないですか。

学生:電話をかける、ご飯を食べる、お酒を飲む・・

教師:新幹線の中ではご飯を食べる人がたくさんいます。

   新幹線の中でご飯を食べてもかまいません


教師:日本のゴミを捨てるルールはどうですか。

学生:厳しいです。

教師:そうですね。捨てられる時間が決まっています。夜に捨ててはいけません。○○さんの国はどうですか。

学生:いつでも大丈夫です。

教師:○○さんの国ではごみを夜に捨ててもかまいません


教師:みなさんはどんな家に住みたいですか。

学生:広い家に住みたいです。

教師:私は便利な所に住みたいです。狭くてもいいです。

   家は便利なら、狭くてもかまいません


教師:今日は宿題がたくさんあります。

学生:いつ宿題を出せばいいですか。明日ですか。

教師:来週でもかまいませんよ。

<板書>

新幹線の中でご飯を食べてもかまいません。

○○さんの国ではごみを夜に捨ててもかまいません。

家は便利なら、狭くてもかまいません。

いつ宿題を出せばいいですか。明日ですか。・・・来週でもかまいませんよ。

[意味]

「~てもいい」の硬い表現。

[接続]

Vて形 + もかまわない

いA  くて + もかまわない

なA/N で + もかまわない

[補足説明]

質問に答えるときは以下のように使う。

Q図書館で水を飲んでもかまいませんか。

Aはい、かまいません。/はい、いいですよ。

 いいえ、だめです。/×いいえ、かまいます。

[例文]

  • ペットボトルを一緒に捨ててもかまいませんか。
  • レポート、今日できなかったら、明日でもかまいませんよ。
  • このパソコンを借りてもかまいませんか。
  • A:広い部屋がいいですか。B:狭くてもかまいません。/広くなくてもかまいません
  • A:この交流パーティーは外国人しか参加できませんか。B:いいえ、日本人でもかまいませんよ。


・・・ほど~ない/・・・ほどではない(比較)

[導入]

大阪へ行ったことがありますか。人口は900万人です。とても多いです。

東京は1300万人です。大阪、東京どちらも多いです。どちらも多いですが、どちらのほうが少ないですか。

大阪です。大阪は人口が多いです。でも東京より少ないです。  

大阪は東京ほど人口が多くないです。

大阪も便利です。でも東京ほどではないです。


もうすぐ、期末試験ですね。勉強していますか。心配ですか。

大丈夫です。期末試験は心配するほど難しくないです。


(激辛ラーメンの写真を見せて)

このラーメンはどうですか。辛そうですね。昨日食べました。

このラーメンは思った/思っていたほど、辛くなかったです。

<板書>

大阪は東京ほど人口が多くないです。

大阪も便利です。でも東京ほどではないです。

期末試験は心配するほど難しくないです。

このラーメンは思った/思っていたほど、辛くなかったです。

[意味]

「AはBほどXではない」は、AもBもXであるが、比較するとAのほうがXでないということを表す。

[接続]

N + ほど/ほどではない

V普通形 + ほど/ほどではない

[例文]

  • 大阪は東京ほど人口が多くないです。
  • 名古屋は東京ほど便利じゃありません
  • このラーメンは思った/思っていたほど、辛くないです。
  • テストはみなさんが心配しているほど、難しくないですよ。
  • ベンツは高いですがポルシェほどじゃありません
  • 日本語が上手になりましたが、新聞が読めるほどじゃありません
  • 調子が悪いですが、会社へ行けないほどじゃありません


~ほど~はない/いない(比較)

[導入]

教師:私はアニメが好きです。皆さんも好きですか。何がおもしろいですか。

学生:NARUTO、ドラゴンボール・・

教師:私はワンピースが一番おもしろいと思います。私は一番だと思います。

   ワンピースほどおもしろいアニメはない

  


教師:○○さんの国で一番おいしい料理は何だと思いますか。

学生:○○です。

教師:○○ほどおいしい料理はないそうです。


教師:みなさんは勉強を頑張っています。このクラスで一番勉強を頑張っている人は誰だと思いますか。

学生:○○さんです。

教師:○○さんほど勉強を頑張っている人はいないです。

<板書>

ワンピースほどおもしろいアニメはない。

○○ほどおいしい料理はないそうです。

○○さんほど勉強を頑張っている人はいないです。 ※「人」の場合は「はいない」

 

[意味]

「XほどYはない/いない」は、「Xが一番Y」という意味。

[接続]

Nほど(いA/なAな)N + はない/いない

[補足説明]

主観的に一番のことを話すのに使い、客観的な事実には使えない。

例)〇富士山ほどきれいな山はない。

  ×富士山ほど高い山はない。

[例文]

  • ワンピースほどおもしろい アニメはない
  • 沖縄ほどきれいな 海はない。 
  • イーさんほど日本語の勉強を頑張っている学生はいない
  • タイ料理ほどおいしい料理はない
  • 疲れた時に飲むビールほどおいしいものはない
  • この世界からゲームがなくなることほど辛いことはない


・・・ため[に]、・・・/・・・ためだ(原因・理由)

[導入]

(洪水の写真を見せて)

教師:これは洪水です。どうして洪水になりますか。

学生:雨がたくさん降りました。

教師:雨がたくさん降ったため(に)、洪水が起きました。


(寝られない人のイラストを見せて)

教師:この人は寝られません。寝られない原因は何だと思いますか。

学生:寝る前にコーヒーを飲みました。

教師:彼は寝られません。コーヒーを飲みましたから。

   寝られないのは、寝る前にコーヒーを飲んだためです


(渋滞の写真を見せて)

教師:これは渋滞です。渋滞が起きる原因は何がありますか。

学生:事故が起きました。

教師:事故のため、渋滞が起きました。


教師:日本は安全な国です。○○さんの国はどうですか。夜一人で歩くのはどうですか。

学生:危険です。

教師:夜は危険なため、一人で歩かないほうがいい。

<板書>

雨がたくさん降ったため(に)、洪水が起きました。

寝られないのは、寝る前にコーヒーを飲んだためです。

事故のため、渋滞が起きました。

夜は危険なため、一人で歩かないほうがいい。

[意味]

「Xために、Y」は、Xが原因・理由で、Yが起こったという意味。

[接続]

普通形 + ために/ためだ

なA な + ために/ためだ

N の + ために/ためだ

[補足説明]

  • 「から・ので」の硬い文章表現として使われる。
  • 「~のは~ためだ」で、先に結果を言って、後に原因・理由を言う形もある。
  • 「~ために」の後件には以下のような表現が使えない。

 推測 「~でしょう」 ×大雪のために、旅行は中止でしょう。

 命令 「~なさい」  ×大雪のために、コートを着なさい。 

 依頼 「~てもいいですか」 ×大雪のために、学校を休んでもいいですか。

 意志 「~よう」   ×大雪のために、旅行に行くのはやめよう。

[例文]

  • 雨がたくさん降ったために、洪水が起きました。
  • 緊張しているため、寝られません。
  • 渋滞のために、遅刻しました。
  • 夜は危険なため、一人で歩かないほうがいい。
  • 彼女ができないのは、いつも一人でいるためだ
  • 痩せないのは、いつも甘い物を食べるためだ


~たら/~ば、・・・た(反事実的用法)

[導入]

私は身長170cmです。背が高くないです。

私はバスケットボールがしたかったです。

でも背が高くないので、バスケットボールをしませんでした。   

背が高かったら、バスケットボールをしていました。


みなさんはカラオケに行きますか。歌が上手ですか。

私は歌手になりたかったです。でも歌が上手じゃありません。

歌が上手だったら、歌手になりたかったです。


みなさんが日本へ来てくれてうれしいです。みなさんに会うことができました。

日本へ来なかったら、みんなに会えなかったでしょう。

<板書>

背が高かったら、バスケットボールをしていました。

歌が上手だったら、歌手になりたかったです。

日本へ来なかったら、みんなに会えなかったでしょう。

[意味]

実際には起こらなかったことについて、もしそのことが起こった場合にはどうだったかということを仮定して述べる表現。

[接続]

~たら → た形+ら

~ば → 条件形

[補足説明]

文末には推量を表す表現「だろう/でしょう」や、残念・後悔の気持ちを表す「のに/が」などがよく使われる。

[例文]

  • 背が高かったら、バスケットボールをしていました。 
  • 歌が上手だったら/なら、歌手になりたかったです。
  • 忙しくなかったら、海外旅行に行けたのに。
  • お金があれ、新しい車が買えたんですが。
  • 日本語の先生をしていなかったら、みなさんに会えなかったでしょう。


読む・書く「カラオケ」

[QAで内容確認]

(1段落目)

(2段落目)

  • Qガンジー、毛沢東、黒澤明、井上大祐は何に選ばれましたか・・20世紀に一番影響を与えたアジアの20人に選ばれた
  • Q井上大祐は何をした人ですか・・カラオケを発明した人

(3段落目)

  • Q井上さんはどんな仕事をしていましたか・・客が歌うのに合わせて演奏する仕事
  • Q店の客は井上さんに何をお願いしましたか・・社員旅行に行くので、演奏をテープに録音して欲しいとお願いした
  • Q「その人」は誰ですか・・店の客
  • Q「それ」は何ですか・・音の高さや速さをその人に合わせて録音してあげたら、とても喜んでくれたこと
  • Q井上さんは何を作りましたか・・「8ジューク」という機械/カラオケ

(4段落目)

  • Q井上さんはどんな失敗をしましたか・・特許を取っておかなかった
  • Qどうして会社が倒産しましたか・・ほかの会社との技術競争に負けてしまった
  • Q井上さんは大金持ちになりましたか・・いいえ

(5段落目)

  • Qカラオケは何のために使われていますか・・ダイエット、心の病気を治すために使われている


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